こんにちは。ホームステイヤーのリュウセです。
YouTubeやSNSで話題になっているNISAについて、気にはなるけど何が良いのか分からない…と感じている方は多いのではないでしょうか。
株?投資?非課税?何となく怖い…そんな印象を持っていたらとてももったいないです。NISAは全然難しいものではなく、私たちのような一般庶民こそ活用するべき大事な制度です。
この記事では新NISAの基本情報から、なぜこのような制度が作られたのか、誰にとってどのようなメリットがあるのかを考察していきます。
初心者の方でも安心してNISAを活用できるように、わかりやすく説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
NISAとは?
NISA(ニーサ)とは2014年に日本政府が設けた個人向けの税制優遇制度のことです。初心者の方でも手軽に投資を始められるように作られた制度です。
通常、投資をした場合に得た利益に対して約20%の税金を支払う必要がありますが、NISAの制度(口座)を使えば税金を支払う必要がなくなります。
例えば、投資で100万円の利益が出た場合、通常は約20万円を納税し、約80万円が手元に入ってきます。しかし、NISAの制度を使えば丸々100万円を手元に入れることができます。
細かいルールはありますが、税金を払わなくていいのはかなりのメリットになりますので、投資をする場合は使わない手はありません。更にNISAは2024年に大幅にバージョンアップし、新NISAとしてより使いやすくなりました。
よくある間違いですが「NISAをするとお金が増えるの?」という方がいます。NISA自体は「制度」なので、するかしないかで得をしたり損をしたりすることはありません。NISAの制度を使って「何らかの投資をすること」によってお金が増えたりするのです。
新NISAの始め方は?
新NISAの始め方はとても簡単です。
証券会社でNISA口座を開設して、投資商品を買ったり売ったりするだけです。
NISA口座は銀行口座を作るような感覚で誰でも簡単に開設できます。維持費も不要でデメリットもありませんので、悩んでる方はまず一歩踏み出して作ってみることをおすすめします。
新NISAのルール
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があります。各投資枠の概要は下記の通りです。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|
非課税枠 | 120万円/年 | 240万円/年 |
生涯非課税限度額 | 1,800万円 (うち成長投資枠は1,200万円) | |
非課税期間 | 無期限 | |
投資対象商品 | 一定の投資信託 | 上場株式/投資信託等 |
大枠は2つに分かれていますが、投資できる商品が成長投資枠の方が多いことと、年間360万円/生涯1,800万円まで投資できることを覚えておけばOKです。
つみたて投資枠は名称の通り、月々積み立てていくことを想定して作られていますが、年間一括で120万投資することは可能です。さらに、主要な投資商品はどちらの枠にも同じものがあるので、特に区別する必要なく使用できます。枠が分かれている理由は、大人の事情だと言われているので深く考えなくて大丈夫です。
上記の他にも、以下のようなルールがあります。
- 日本に住んでいる18歳以上の方が利用可能
- 1人1口座のみ開設可能
- 売却すると投資枠は翌年に復活する
現在のところ恒久的に使用できる非課税口座なので、既に投資をしている方も、これから始める方もまずはNISA口座から利用することが賢明です。
制度から読み解く未来へのメッセージ
さて、日本政府はなぜこのような制度を作ったのでしょうか?
税収が下がるのでデメリットしかないように思えます。新NISAの制度から考える暗のメッセージを考察します。
投資枠がたったの360万円/年
投資を生業としている方にとって、年間360万円という上限額はかなり少額で使い物になりません。
さらに、使用した投資枠は翌年まで復活しません。
例えば100万円分の株式を買って、10%の利益(10万円)を獲得し翌月全株売ったとします。残った枠は260万円です。同じように投資を繰り返し、10%の利益を獲得したとしてもトータル36万円にしかなりません。この金額で家族を養うことはできません。
新NISAでは株式を頻繁に売買するデイトレードやスイングトレードには不向きだということが分かります。また、損益通算ができないというデメリットもあります。
1,800万円の限度額とは?
生涯限度額の「1,800万円」という数字を設定したのはなぜでしょうか?1,000万円や1億円にしなかった理由は何でしょうか。
資産1億円を超えるような富裕層の方にとって、1,800万円の資産運用で20%程度の減税というのはあまりにも少額です。資産の一部を預けてお小遣いを得る程度ではないでしょうか。この金額設定から、新NISAのターゲットは資産3,000万円未満のマス層である「一般庶民」だと考えられます。
また、1,800万という数字は老後2,000万円問題で話題になった金額に非常に近いので関係があると思っています。
新NISAの狙い
以上の2点から、新NISAの狙いは「一般庶民」に「長期的な投資」を促し、将来必要な大きな出費に備えよ!というメッセージがあると私は推測します。
今、日本は長いデフレ時代から脱却し、インフレ時代に突入しようとしています。物価の上昇は我々一般庶民が肌で感じるところだと思います。
日本人の個人の預貯金は1,100兆円あると試算されています。インフレ化において現金の価値は下がり続けていきますので、そのままでは家計はどんどん苦しくなっていきます。
これらの現金をインフレに強い株式投資に回すことで将来の教育資金や老後資金を貯めるサポートをしたいという願いがあるのではないでしょうか。また、貯金よりも投資にお金が回った方が経済が活性化するという狙いもあると思います。
世間が盛り上がっているのはなぜ?
新NISAがYouTubeやテレビメディア等で騒がれているのはなぜでしょうか。
私の推測では、インデックス投資の破壊力が明るみに出たからだと思っています。世界的な株高、インフレの影響もありインデックス投資のパフォーマンスはここ数年で驚異的なものになっています。
新NISAの制度と最も相性が良いのがインデックス投資です。長期的に少額をコツコツ投資していき、生涯投資枠を埋める頃には資産が数千万円になっている…。実際に運用している方の実績からそんな未来が見えたので、私もやってみよう!と活気付いたのではないでしょうか。
実際に私も旧NISAで2019年からインデックス投資を行っていますが、2024年現在で運用益は110%を超えています。(資産が2倍強です)
インデックス投資について詳しくはこちらの記事に書いていますので是非ご覧ください。
NISA制度の最大の功績は、優秀なインデックスファンドを低コストで購入できるようになったこと、だと私は思っています。
「資産労働」という考え方
日本人は投資に対してマイナスのイメージが多くあるようです。
年配の方はバブル崩壊を経験している為、投資で大きな損害を被った経験や知識があることが原因だと思います。また、その方のお子さんに対しても投資は危ないから近づくなと教育しているので、若い方も悪いイメージが刷り込まれているのではないでしょうか。「投資=ギャンブル」の考え方が根強いです。
しかし、NISAで行うインデックス投資などは決してギャンブルではありません。少しずつ、時間をかけて、ゆっくり資産を増やしていく堅実な方法です。皆んなが得をすることができるプラスサムゲームです。
私は「投資」という言葉のイメージが悪いのでは?と思い、投資ではなく「資産労働」と呼んでいます。
自分が働いて得たお金を銀行に眠らせておくのではなく、お金に働いてもらおう!という考え方です。毎月の余剰金をNISA口座に移すことで、お金に頑張って労働してもらうんです。そうしたら少しずつお金がお金を稼いできて、増えていくというイメージです。そのような考え方をしたら少しはプラスのイメージにならないでしょうか。
新NISAにおすすめな証券会社
新NISAを始めるには証券会社などの金融機関でNISA口座を開設する必要があります。私がおすすめする証券会社は「楽天証券」「SBI証券」「マネックス証券」「auカブコム証券」です。簡単に選び方を説明すると以下の通りです。
- 楽天経済圏をよく使う方は楽天証券
- 最大手の証券会社で安心さを求めるならSBI証券
- ドコモ経済圏をよく使う方はマネックス証券
- au経済圏をよく使う方はauカブコム証券
いずれもネット証券と呼ばれる実店舗を持たない証券会社です。NISAを始める場合、必ずネット証券で口座を開設するようにしましょう。実店舗のある銀行や証券会社の場合、手数料が高くなり最終的に得られる利益が少なくなってしまいます。
NISA口座開設におすすめの証券会社についてはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
新NISAについて詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。まとめると以下の通りです。
- NISAは個人向けの税制優遇制度である
- 投資で得た利益に対して税金を払う必要がない
- 一般庶民が長期投資をするのに向いている
- NISAはインデックス投資と相性が抜群
- 将来の教育資金や老後資金を貯めるのに最適
新NISAは、投資初心者でも手軽に始められる魅力的な制度です。税金の優遇を受けながら効率的に資産を増やせるため、利用しない手はありません。これから投資を始めようと考えている方は、まずNISA口座を開設してみましょう。
「NISAでインデックス投資をする」というのが現在最もリスクが低く資産を増やせる可能性の高い手段です。
長期的な資産形成を目指して、新NISAを賢く活用していきましょう!