フルーティーピーマン「スイートパレルモ」の水気耕栽培記録【2025年】

2025年フルーティピーマン「スイートパレルモ」の水気耕栽培の全記録

最近は気温の変化などの影響もあって、野菜の価格がじわじわと上がっているのを感じることが増えました。「それなら、自分で育ててみるのもアリかも?」と思い立ち、今年はベランダでの家庭菜園にチャレンジすることにしました。

育てるのはパプリカ系のフルーティーピーマン。しかも今回は、手入れがしやすくて多収穫も期待できそうな「水気耕栽培」で育ててみることにしました。

この記事では、栽培の準備から育てる過程まで、試行錯誤の様子をリアルに記録しています。これから始めてみたい方のヒントになれば嬉しいです。

目次

今回選んだピーマンの品種について

初めてのベランダ菜園に選んだのは、フルーティーピーマンの「スイートパレルモ」です。

フルーティーピーマンのパレルモ

グリーンピーマンを買おうと思ってホームセンターへ言ったのですが、このバカでかくてキャッチコピーを詰め込んだPOPを見たらもう…買ってました笑

スイートパレルモ」は、フルーティーな甘さが特徴のパプリカ系ピーマンです。一般的なピーマンとは異なり、苦味がほとんどなく、まるでフルーツのような風味が楽しめるためフルーティーピーマンとも呼ばれています。完熟果の最高糖度はなんと10度です!

見た目は細長く、赤・黄色・オレンジとカラフルで、サラダに添えたら華やかさがアップしそう。実なり数もピーマン並みに多収穫だそうでワクワクが止まりません。

水気耕栽培で育つのかは全く分かりませんが、ピーマンと同じ系統だから大丈夫では?と楽観的に考えて栽培スタートです。

ミニトマト、グリーンピーマンの栽培記録はこちら↓

栽培の準備|水気耕栽培の挑戦!

今回のスイートパレルモ栽培では、一般的な土を使ったプランター栽培ではなく、水気耕栽培を選びました。

というのも、以前プランターでミニトマトを育てたとき、水やりのムラや病害虫のトラブルで失敗した経験があり、もう少し管理のしやすい方法を探していたからです。
水気耕栽培なら、液体肥料と水を与えるだけで安定して育てられ、収穫量も多いので、初心者でも楽しみやすいことが魅力です。

ただし、準備には少し手間と費用がかかります。今回は100円ショップやホームセンター、ネット通販で購入できる最低限の機材を入手してスタートしました。

準備に使った道具や手順の詳細は、以下の記事で詳しく紹介しています。これから始めてみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

フルーティーピーマン「スイートパレルモ」の栽培記録(2025年9月更新)

栽培地は九州南部です。暖地に分類されていますので、長く暑い夏を乗り切れるかがポイントになりそうです。
また、栽培場所は2階の屋根付きベランダで東南方向の角にあります。日当たりは午前中〜14時頃までになります。(真夏の日中は屋根で日光が遮られる環境です)

4月16日スタート|苗の定植と初期の様子

まずは100円ショップで購入したザルとボウル、ハイドロボールを使用して定植しました。これから水気耕栽培に適した根っこがザルの底から出てくるまではこの状態で管理します。

養液の濃度は標準より薄めのEC値1,000μS/cmにしています。(標準は2,000μS/cm)

スイートパレルモ-2025年4月16日-01
定植直後の全体像
スイートパレルモ-2025年4月16日-03
葉の状態

水気耕栽培にとって、養液の濃度状態を知ることは必須です。安いものは千円程度ですのでECメーターの購入を強くおすすめします。

収穫数の目標は34個!

栽培を始めるにあたり目標を立ててみました。
今回初めて水気耕栽培にチャレンジするにあたり、初期費用が9,000円弱かかりました。また、1ヶ月あたりの電気代を100円と仮定すると、年間の栽培(4〜10月)で700円です。全体をざっくり四捨五入すると約10,000円です。

実はスイートパレルモの他にミニトマトとグリーンピーマンを同じように育てています。3つ合わせて初期費用を回収したいので、1種類あたり約3,400円分の収穫が必要です。

スイートパレルモ1個あたりの市場価格はChatGPT先生曰く、200円程度だそうです。パプリカもそれくらいですが、今回は低く見積もって1個100円とします。3,400円をペイするには「34個」の収穫が必要なので、この数字を目標とします!

一般的に、パプリカ1株あたりの収穫数の目安は30個ということなので同程度収穫できればOKです。初心者の自分では難しそうですが、頑張ってチャレンジしてみます。

定植から14日目|4月30日

背丈は17cmと伸びていません。強風で葉が取れた影響もあるのでしょうか。

スクロールできます
スイートパレルモ-2025年4月30日-01
背丈はほとんど伸びていません
スイートパレルモ-2025年4月30日-02
根っこもまだ出てきていません
スイートパレルモ-2025年4月30日-03
花芽のようなものが見えます

水気耕栽培では栄養が十分に行き渡るので、花芽や脇芽は摘まずに放任栽培したいと思っています。

26日目|5月12日

ついに根っこが出てきました!葉も旺盛に生えてきて順調です。

スイートパレルモ-2025年5月12日-01
根っこがちょろっと出てきました
スイートパレルモ-2025年5月12日-02
17cm→26cmにサイズアップ!


そして、先端の方を見てみると…

スイートパレルモ-2025年5月12日-04
花芽が出てきました
スイートパレルモ-2025年5月12日-03
新葉も花芽も次々出てきそう

根っこがもう少し育ったら本格的な水耕栽培装置に移したいと思います。

30日目|5月16日

グリーンピーマンは水気耕栽培装置へ移行しましたが、スイートパレルモは成長が遅いです…
パプリカ系のピーマンは成長がゆるやかなようなのでもう少し様子をみたいです。

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20250516-スイートパレルモ-01
葉は綺麗な状態を保っています。
4日後でですが背丈は伸びていません。
20250516-スイートパレルモ-03
根っこはやや伸びてきました。

34日目|5月20日

グリーンピーマン”京波”から遅れること7日。遂に水気耕装置へ引っ越ししました!というのも、九州南部は観測史上初めて全国トップで梅雨入りが発表されたので、早めに移行せねばと思ったからです。
移行した様子をご覧ください。

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20250520 パレルモ エアレーション
20Lバケツに水を入れてエアレーション装置を設置
20250520 パレルモ ハイポニカ液肥
ハイポニカ液体肥料を2,000μS/cm弱で入れる。
20250520 パレルモ 苗をセット
ザルに入れた苗をバケツの蓋にセット
20250520 パレルモ 支柱をセット
100均で購入した支柱を指して完成
20250520 パレルモ 約30cm
草丈は約30cm。若干徒長気味です…

水気耕栽培装置の作り方についてはこちらの記事に詳しく記載しています。

42日後|5月28日

支柱を挿したのはいいものの、株がグラグラ動いてしまいます。
支柱が動かないように固定するための工夫を猫よけマットを使って作ってみました。(写真はトマトのバケツですが同様のことを行っています)

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2025年5月28日 支柱固定用の工作1
水耕栽培ではおなじみの猫よけマット!ダイソーで再購入。
2025年5月28日 支柱固定用の工作2
バケツの底のサイズに合わせてカットします。
仕上がりはこんな感じ。この輪っかの部分に支柱を入れると横にズレなくて固定される仕組みです!
2025年5月28日 支柱固定用の工作4
これをバケツの底に沈めます。そのままでは浮いてしまうので、石を置いて重しにしました。

更に支柱を太く長いものに変えると、見事グラつかなくなりました!
合わせてダイソーで購入したガーデンクリップで留めて固定しました。

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2025年5月28日 ダイソーで購入したガーデンクリップ
ガーデンクリップ100円。大中それぞれ10個入っていました。今回は株が大きくないので小だけを使いました。(写真はトマト)
2025年5月28日 スイートパレルモの全体像
支柱もしっかり直立できました!これで強風も安心。パレルモ君も成長に集中できそうです。
2025年5月28日 草丈29cm
草丈は29cmほど。縦には全然成長していません…
2025年5月28日 一番果の摘果
一番花に実ができていました!
2025年5月28日 一番果の摘果
早めに株を大きくしたいので摘果しました。その後、2番花までカットしました。
2025年5月28日 アップ
花芽がたくさんできています。

水気耕栽培に移してから初めて液肥を追加しました。まだ株が小さいので養液の減りはかなり少ないので管理は楽です。害虫に注意しながら見守っていきたいです。

58日後|6月13日

本格的な梅雨に入ってきました。ここ1週間ほどお日様が出ていません。生育が心配ですが、今のところ順調に育っています。

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2025年6月13日 スイートパレルモ 全体
全体の様子です。上葉が育ってきて、実が4つほどできてきました。
2025年6月13日 スイートパレルモ 草丈は約36cm
草丈は36cmほどにUP。日中の気温が高くなり成長が加速してきました。
2025年6月13日 スイートパレルモ 根の状態
根の様子です。綺麗な白い根が長く伸びてきました。
2025年6月13日 スイートパレルモ 実が大きくなってきた様子
実が細長くて大きい!シシトウみたいですが、これはスイートパレルモです笑
2025年6月13日 スイートパレルモ 上の葉の様子
上から見た様子です。花芽もたくさんできていてこれからが楽しみです。

果実は現在9cmほどですが、成長すると20cm以上に育ちます。まだまだ収穫時期ではありませんが先が楽しみです。
しかし、葉裏を見ると微小の害虫らしきものが動いていました。これからは害虫が多くなってくるので対応を考えたいと思いました。

112日後|8月6日

観測史上最も早い梅雨明けとなった6月末から、長い長い猛暑が続いています。
更新が滞っておりましたが、スイートパレルモはすくすく育ち、初収穫の日を迎えました!

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2025年8月6日 スイートパレルモ 株の様子
全体の様子です。葉も旺盛に茂り始め、実が沢山生ってきました。真っ赤な果実が目立つ!
2025年8月6日 スイートパレルモ 根っこの様子
根の様子です。グリーンピーマンと比べると、茶色く太い根をしています。
2025年8月6日 スイートパレルモの完熟した実が4つ
10cmちょっとの真っ赤な果実ができました。(熟しすぎました…汗)
2025年8月6日 スイートパレルモの初収穫
初収穫!大地の恵みに感謝です。
2025年8月6日 スイートパレルモ4つ
4つ収穫できました。形はイビツですが、とても可愛く見えます。(自分で作ったから笑)
2025年8月6日 スイートパレルモの実をを切った様子
切ってみると中はこんな感じでした。

収穫したパレルモはシンプルにオリーブオイルで焼き、塩を振って食べました。食べてみた感想ですが、全く苦みがなく甘くて美味しかったです。あまりピーマンのような味はしなくて、やはりパプリカ系の品種だなという印象をうけました。

株はまだ小さいですが、次々と実がつき始めています。初めての栽培なので、今年はこのまま自然に任せて育ててみるつもりです。ただし、収量があまり増えなければ、来年は摘花をして株をしっかり大きく育ててから収穫したほうがよさそうだと考えています。

138日後|9月1日

雨が少なく猛暑が続いています。
パレルモはいくつか実が熟してきたので収穫しました。

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2025年9月1日 スイートパレルモの様子
全体の様子です。先端に実がなっており、垂れ下がってきました。吊らないといけないです。
2025年9月1日 スイートパレルモの実の様子
実が赤く熟してきました。
2025年9月1日 スイートパレルモの収穫
今回は張りのある実が3つ収穫できました。しかし、大きさは10cmちょっととまだ小ぶりです。

順調に育っているなと思っていましたが、縮れた葉が多くなってきました。葉の裏をよく見るとなんと害虫がわんさか!隣のグリーンピーマンも同じ被害を受けていました。

YouTubeやChatGPTの力を借り、対策を調べに調べた結果、良い農薬を発見しました。

OATアグリオ社の「サフオイル乳剤」です。
この薬剤は食用植物油を成分とする安全性の高い薬剤で、ハダニ・アブラムシ・コナジラミなどの害虫を窒息させて殺虫するタイプの防除資材です。薬剤抵抗性がつきにくく、卵〜成虫まで幅広い発育段階に効果があります。
また、連続散布が可能で収穫前日まで使用できるというのも初心者にはありがたい薬剤です。

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サフオイル乳剤
現在最強との噂のハダニ・アブラムシ対策!
サフオイル乳剤を希釈して霧吹きする
規定通り希釈し、霧吹きで散布しました。

この薬剤は 物理的作用(窒息効果) なので、化学農薬のように長期間効き続ける残効はあまり期待できません。したがって「病害虫の発生状況を見ながら繰り返し散布する」のが基本です。今後は、5〜7日後を目安に再散布したいと思います。

引き続きレポートします

今回は、フルーティーピーマンの「スイートパレルモ」の水気耕栽培にチャレンジした様子をお届けしました。
まだ栽培は始まったばかりですが、今後も成長の様子や気づきなどを定期的にブログで記録していく予定です。

また、InstagramThreadsでは、リアルタイムで日々の栽培の様子やちょっとした気づきを投稿しています。ぜひフォローしてチェックしてみてください。

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今後の収穫や味の感想、水気耕栽培ならではの工夫についても引き続き発信していきますので、お楽しみに!

ミニトマト、グリーンピーマンの栽培記録はこちら↓

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