開業届を自宅にいながらオンライン申請する方法

ホームステイヤー(在宅ワーカー)として仕事をする際に必要不可欠な手続きの1つが開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)の提出です。
開業届を提出することで、屋号付きの銀行口座を開設できたり、青色申告特別控除などの税制上のメリットを傍受することができます。また、取引先や金融機関との信頼性が向上します。何より、これから自分でやっていくぞー!と気合が入りますので提出することをお勧めします!

開業届の提出方法は「税務署の窓口へ直接提出する方法」と「郵送で提出する方法」、「インターネットで電子申請する方法」の3つがあります。

税務署へ直接提出する場合は、平日の昼間に行く必要がありますし、往復する時間待ち時間ももったいないです。電子申請の場合は24時間365日いつでも提出が可能ですので、自身のスケジュールに合わせて柔軟に計画できます。また、電子申請の準備を整えることで、確定申告の提出納税手続きもインターネットからできるようになりますので、この機会に是非オンライン申請にチャレンジしてみてください。

この記事では、開業届をインターネットで提出する方法について詳しく解説していきます。

目次

事前に準備が必要なもの

インターネットで開業届を提出するには、マイナンバーカードなどの機器が必要です。

1. マイナンバーカード

マイナンバーカードは確定申告の提出や納税申請などをオンラインで申請できる重要なアイテムです。今後も様々な行政サービスのオンライン化が進むと予想されますので取得することをお勧めします。(「マイナンバー通知カード」では利用できません)
マイナンバーカードの取得には時間がかかりますので早めに手続きをしておくとよいでしょう。

2. ICカードリーダー または ICカードが読みとれるスマートフォン

ICカードリーダーはマイナンバーカードのICチップを読み取るために必要な機器です。ICカードの読み取り機能のあるスマートフォンでも可能ですが、作業効率の面から考えてパソコンでの申請をお勧めします。パソコンに外付けできるICカードリーダーは非常に安価ですので購入をご検討ください。

おすすめのICカードリーダーについては以下の記事をご覧ください。

3. メールアドレス

開業支援サービスに登録するために必要です。新規で開業する場合はオリジナルのドメインでメールアドレスを作成しておくと信用度が上がりますので取得しておくことをお勧めします。

準備が整ったら早速オンライン申請をはじめてみましょう!即日申請することができます。

電子申請の手順

開業届の電子申請はクラウド会計ソフトの「開業支援」サービスを利用することをお勧めします。理由は下記の通りです。

  • 質問に答えるだけで簡単に素早く作成できる。(記入不備がなくなる)
  • 完全無料で利用できる。
  • 青色申告承認申請書の提出も可能。(最大65万円の節税効果)
  • マニュアルが充実していて分かりやすい。
  • Macパソコンから申請できる。(e-Taxソフトの利用はWindowsに限られています)

在宅ワーカーを始めるためには、クラウド会計ソフトの導入を強くお勧めします。経理作業や確定申告にかかる時間を大幅に削減できますし、税理士さんを雇う必要も無くなります。何より毎年の確定申告のとき「青色申告×電子申告」の書類が簡単に作成できて最大65万円の節税効果を得ることができます。

おすすめの開業支援サービス

クラウド会計ソフトを運営している会社さんが開業支援の無料サービスを公開しています。質問事項に答えるだけで申請書類を5分程度で作成することができます。将来的に会計ソフトの導入まで見越すならば、同じ会社さんのサービスを利用した方がいいと思いますので、お勧めの3社に絞って特徴をまとめてみました。

freee開業

デザインがオシャレ且つシンプルでとても使いやすいサービスです。実際に私はfreeeを愛用していますが、IT系のフリーランスの方が多く使用している印象がありますので同業者との連携がしやすいです。後発でシェアを伸ばしているサービスですので、時代の流れに合った機能をテンポよくリリースしている印象があります。

マネーフォワード クラウド開業届

分析機能やカスタマイズ性が高い会計ソフトです。同社のサービスである家計簿管理アプリの「Money Forward ME」が優秀で節約家の方に人気があります。事業もプライベートの家計簿もまとめて利用したい方にお勧めです。

弥生のかんたん開業届

これまでの長い実績とシェアが魅力の会計ソフトで、弥生会計という名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。会計だけではなくビジネス全般をサポートする機能が豊富なところが特徴です。

freee開業サービスを使った申請方法

実際にfreee開業サービスを利用した開業届の申請方法をステップ毎に解説します。

STEP
会員登録をする
freee開業-ログイン

freee開業サイトの会員登録ページにアクセスします。

メールアドレスとパスワードを入力して登録してください。Googleアカウントを利用してログインすることも可能です。

STEP
必要事項を入力する
freee開業-入力1

申請者の情報や事業内容を入力します。

  • 各項目毎に保存ボタンがありますので忘れずに保存しましょう。
  • 屋号の入力は任意です。空欄でも確定申告時に設定・修正することも可能です。
  • 確定申告の種類は「青色申告55万円控除」がお勧めです。複式簿記で記帳する必要がありますが、会計ソフトを利用すれば簡単に作成することができます。
STEP
提出書類の準備をする
freee開業-提出1
  • 提出先を選択します。前ページの住所の最寄りの税務署が選択対象にあります。
  • 「スマホで電子申請」または「PCで電子申請」を選択します。
  • 申請書類が自動で作成されていますので「書類を確認する」ボタンよりデータをダウンロードします。

2021年4月1日以降、開業届に印鑑を押す必要が無くなりました。

STEP
電子申請に必要なセットアップを行う
freee開業-提出2

STEP4が最大の難関です。順を追って説明します。

  • 国税電子申告システムのe-Taxと連携する為に、JPKI利用者ソフトfreeeの電子申告アプリをパソコンにインストールします。インストールが完了したらパソコンを再起動して、再度freeeのページを開きます。
  • 次に「freee電子申告開始ナビ」ページへアクセスして利用者識別番号を取得します。e-Taxのメンテナンス期間は申請ができませんのでこちらの利用可能時間カレンダーページを確認しましょう。
  • 最後に電子申告アプリを起動して電子申請します。「受付結果の確認」ボタンを実行することで正しく送信できたか確認することができます。

お疲れ様でした。以上で、開業届のオンライン申請は完了です。自宅にいながら開業することができました!
e-Taxは今後、確定申告のオンライン申請にも使用することができます。早い段階で設定すると後々楽になりますので頑張って登録しましょう。

開業届をオンライン申請する注意点

開業届を窓口や郵送で提出する場合、控えを添付して税務署の受領印をもらうことができます。一方、e-Tax の場合には、税務署の受領印をもらうことができません。

e-Tax で開業届を提出した時には、送信したデータを印刷したものと、受信通知を印刷したものを併せて提出することで、控えとすることができます。開業届の控えを求められた時に出せるよう、印刷して保存しておきましょう。

よくある質問と回答(FAQ)

開業届を出さなかったらどうなりますか?

開業届の提出は義務ではないため、開業届を出していないというだけで罰則を受けることはありません。ただし、開業届を出さないと「青色申告ができない」「屋号付きの口座が作れない」などのデメリットがありますので申請することをお勧めします。

開業日は提出した日にする必要がありますか?

提出した日にする必要はありません。ただし、「事業の開始の事実があった日から1カ月以内」に提出するというルールがあります。開業日は、開業届を提出する日から遡って1カ月以内に設定しましょう。

職業が複数ある場合はどう記入したらいいですか?

職業欄は事業税に関わってきますので明確に記入する必要があります。複数の事業を行っている場合は、収入のメインになっている職業を記入すれば問題ありません。

記入内容や申請方法に不安がある場合は最寄りの税務署に確認をしましょう。最寄りの税務署の調べ方はこちらの国税庁のページよりお調べください。

まとめ

自宅からインターネットで開業届を提出する方法について解説してきました。開業届をオンラインで提出することで、手続きの手間が大幅に軽減され、時間や場所に縛られずに提出できるメリットがあります。特に、自宅でのフリーランスや在宅ワーカーとして新たなスタートを切る際には、電子申請を利用することで効率的に手続きを進められます。

これから個人事業主としてのキャリアをスタートする皆さんは、ぜひこの記事を参考に、開業届のオンライン申請を行ってください。そして、スムーズにビジネスを開始し、成功を収める一歩を踏み出しましょう。

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